さくらももこ「そういうふうにできている」から学ぶヨガ哲学
あるブログで紹介されていたさくらももこさんのエッセイ
「そういうふうにできている」を読みました。出産にまつわるお話しです。
まさに、大人になったまるちゃんを想像し、面白おかしく笑えるエッセイ。
出産直後に「あんた、なんの縁があって私のお腹からでてきたのかね?」と赤ちゃんに問いかけた場面とか、思わず笑ってしまいました。
そして、この本の中に出てくる”魂”についての考察がなかなか面白いのです。
ヨガを学んでいると、「魂とは」とか、「本当の自分とは何か」とか、そういう話がでてくるのですが、自分でも理解しかねるところがあるのと、人に説明するときってどうしたらいいのかな?万人にわかりやすい方法で?となるとなかなか難しく…。
私の中では”魂”は「生命エネルギ―」「自分の本質的な部分」など解釈してました。
ヨガとは「身体と心そして魂を結びつける方法」ですが、ももこさんは帝王切開で長男を出産した際に、この魂、そして心、身体(肉体・脳)についての関係にひとつの結論を見出したそうです。
”魂”とはすなわち「意識」―自分の根本のピュアなエネルギーの波動ー自分が自分であるという感覚。そして肉体(脳)は様々な指令を出すコンピューターシステム、心は実体はなく、状態であるとしています。
つまり”意識=魂”が”脳”を使い言語で思考したり、感情や情報を伝達し、この世で生活していくという ”意識”が脳を使用している状態が”心” であるという解釈のよう。
私的には納得!
私も長女、長男を帝王切開にて出産しています。そして今回も3回目の帝王切開予定です。
出産時、身体には麻酔が効いていて、肉体の感覚はほぼ無くなる中で、意識はクリア。なんとも言えない感覚なんです。
自分以外のものはなんだかせわしなく動いていて、私自身は案外とゆったりした気持ちで周りを眺めている、そんな不思議な感覚。思い出しました。
なるほど、確かにわたしが感じていた、肉体(脳)の機能が停止して、意識だけがとてもクリアな感覚!
あれが自分が自分であるという感覚、すなわち”魂”だったのかしらと、合点がいったわけです。
”魂”を感じられると思うとまた帝王切開も悪くないかも~、なんて一瞬思いましたが、麻酔が切れた後の痛みを思うとやっぱり嫌ですね…。
この本のタイトルですが、
つわりや産後の不調の根源となるホルモンバランスには太刀打ちできないこと。
押し寄せる母性のようなものを感じなくても赤ちゃんをみて可愛いと思い、愛着がわいていくこと。
人間(女性)はそういうふうにできていて、自然にうまいことプログラミングされてい
る。そういう生命だったり、宇宙の根本原理みたいなものを出産を通じて感じたというお話でした。
妊娠・出産は本当に神秘的なもの…
たまにふとした瞬間に、出産や産後の育児に対して不安が押し寄せてくることがあるのですが、”そういうふうにできている”ものだと自然の流れに身を任せて、自分の身体の変化や感情を受けいれていけたらと思います。
出産前の今この時期に読むことができてよかったです。
最近、目に触れるもの、耳に入ってくる情報は、自然と自分に必要な情報だったりすることも多々あり。
これがシンクロニシティなのかなと思う今日この頃です。